2021年10月10日

【問11-20】二級ボイラー技師免許試験(令和3年10月公表問題)

問11
ボイラーの点火前の点検・準備について、誤っているものは次のうちどれか。

  1. 液体燃料の場合は油タンク内の油量を、ガス燃料の場合はガス圧力を調べ、適正であることを確認する。
  2. 験水コックがある場合には、水部にあるコックを開けて、水が噴き出すことを確認する。
  3. 圧力計の指針の位置を点検し、残針がある場合は予備の圧力計と取り替える。
  4. 水位を上下して水位検出器の機能を試験し、給水ポンプが設定水位の上限において、正確に起動することを確認する。
  5. 煙道の各ダンパを全開にしてファンを運転し、炉及び煙道内のプレパージを行う。

問12
ボイラーの水管理について、誤っているものは次のうちどれか。

  1. マグネシウム硬度は、水中のカルシウムイオンの量を、これに対応する炭酸マグネシウムの量に換算し、試料1リットル中のmg数で表す。
  2. 水溶液が酸性かアルカリ性かは、水中の水素イオンと水酸化物イオンの量により定まる。
  3. 常温(25°C)でpHが7は中性、7を超えるものはアルカリ性である。
  4. 酸消費量は、水中に含まれる水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩などのアルカリ分の量を示すものである。
  5. 酸消費量には、酸消費量(pH4.8)と酸消費量(pH8.3)がある。
問13
ボイラーの酸洗浄に関するAからDまでの記述で、適切なもののみを全て挙げた組合せは、次のうちどれか。

A:酸洗浄の使用薬品には、りん酸が多く用いられる。
B:酸洗浄は、酸によるボイラーの腐食を防止するため抑制剤(インヒビタ) を添加して行う。
C:薬液で洗浄した後は、中和防錆処理を行ってから、水洗する。
D:シリカ分の多い硬質スケールを酸洗浄するときは、所要の薬液で前処理を行い、スケールを膨潤させる。

  1. A, B, C
  2. A, B, D
  3. A, C
  4. B, D
  5. B, C, D
問14
油だきボイラーが運転中に突然消火する原因に関するAからDまでの記述で、 正しいもののみを全て挙げた組合せは、次のうちどれか。

A:蒸気(空気)噴霧式バーナの場合、噴霧蒸気(空気)の圧力が高すぎる。
B:燃料油の温度が低すぎる。
C:燃料油弁を絞りすぎる。
D:炉内温度が高すぎる。

  1. A, B
  2. A, B, C
  3. A, C
  4. B, C, D
  5. B, D
問15
ボイラーに給水するディフューザポンプの取扱いについて、適切でないものは次のうちどれか。

  1. メカニカルシール式の軸については、水漏れがないことを確認する。
  2. 運転前に、ポンプ内及びポンプ前後の配管内の空気を十分に抜く。
  3. 起動は、吐出し弁を全閉、吸込み弁を全開にした状態で行い、ポンプの回転と水圧が正常になったら吐出し弁を徐々に開き、全開にする。
  4. 運転中は、振動、異音、偏心などの異常の有無及び軸受の過熱、油漏れなどの有無を点検する。
  5. 運転を停止するときは、ポンプ駆動用電動機を止めた後、吐出し弁を徐々に閉め、全閉にする。
問16
ボイラーの清缶剤について、誤っているものは次のうちどれか。

  1. 軟化剤は、ボイラー水中の硬度成分を不溶性の化合物(スラッジ)に変えるための薬剤である。
  2. 軟化剤には、炭酸ナトリウム、りん酸ナトリウムなどがある。
  3. 脱酸素剤は、ボイラー給水中の酸素を除去するための薬剤である。
  4. 脱酸素剤には、タンニン、亜硫酸ナトリウム、ヒドラジンなどがある。
  5. 低圧ボイラーの酸消費量付与剤としては、塩化ナトリウムが用いられる。
問17
ボイラーの蒸気圧力上昇時の取扱いについて、適切でないものは次のうちど れか。

  1. 点火後は、ボイラー本体に大きな温度差を生じさせないように、かつ、局 部的な過熱を生じさせないように時間をかけ、徐々に昇圧する。
  2. ボイラーをたき始めるとボイラー水の膨張により水位が上昇するので、2 個の水面計の水位の動き具合に注意する。
  3. 蒸気が発生し始め、白色の蒸気の放出を確認してから、空気抜弁を閉じる。
  4. 圧力上昇中の圧力計の背面を点検のため指先で軽くたたくことは、圧力計を損傷するので行ってはならない。
  5. 整備した直後のボイラーでは、使用開始後にマンホール、掃除穴などの蓋取付け部は、漏れの有無にかかわらず、昇圧中や昇圧後に増し締めを行う。
問18
ボイラーの水面測定装置の取扱いについて、誤っているものは次のうちどれ か。

  1. 水面計の蒸気コック、水コックを閉じるときは、ハンドルを管軸に対し直 角方向にする。
  2. 水面計の機能試験は、毎日行う。
  3. 水柱管の連絡管の途中にある止め弁は、誤操作を防ぐため、全開にしてハンドルを取り外しておく。
  4. 水柱管の水側連絡管の取付けは、ボイラー本体から水柱管に向かって上がり勾配とする。
  5. 水側連絡管のスラッジを排出するため、水柱管下部の吹出し管により、毎日1回吹出しを行う。
問19
ボイラーにおけるスケール及びスラッジの害として、誤っているものは次のうちどれか。

  1. 熱の伝達を妨げ、ボイラーの効率を低下させる。
  2. 炉筒、水管などの伝熱面を過熱させる。
  3. 水管の内面に付着すると、水の循環を悪くする。
  4. ボイラーに連結する管、コック、小穴などを詰まらせる。
  5. ウォータハンマを発生させる。
問20
ボイラーにキャリオーバが発生した場合の処置として、最も適切でないものは次のうちどれか。

  1. 燃焼量を下げる。
  2. 主蒸気弁を急開して蒸気圧力を下げる。
  3. ボイラー水位が高いときは、一部を吹出しする。
  4. ボイラー水の水質試験を行う。
  5. ボイラー水が過度に濃縮されたときは、吹出し量を増し、その分を給水する。

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