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2021年10月16日
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2021年10月13日
【表紙】二級ボイラー技師免許試験(令和3年4月公表問題)
令和3年4月公表問題
質問、誤字脱字等ありましたら、コメントいただけると幸いです。
ボイラーの構造に関する知識(問1-10)
ボイラーの取扱いに関する知識(問11-20)
燃料及び燃焼に関する知識(問21-30)
関係法令(問31-40)
|
【問31-40】二級ボイラー技師免許試験(令和3年4月公表問題)
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問31
ボイラー(移動式ボイラー及び小型ボイラーを除く。)に関する次の文中の[ ]内に入れるAからCまでの語句の組合せとして、法令に定められているものは1~5のうちどれか。
「ボイラーを設置した者は、所轄労働基準監督署長が検査の必要がないと認めたものを除き、①ボイラー、②ボイラー室、③ボイラー及びその[ A ]の配置状況、④ボイラーの[ B ]並びに燃焼室及び煙道の構造について、[ C ]検査を受けなければならない。」
A | B | C | |
1 | 自動制御装置 | 通風装置 | 落成 |
2 | 自動制御装置 | 据付基礎 | 使用 |
3 | 配管 | 据付基礎 | 性能 |
4 | 配管 | 通風装置 | 使用 |
5 | 配管 | 据付基礎 | 落成 |
問32
次の文中の[ ]内に入れるA及びBの数値の組合せとして、法令に定められているものは1~5のうちどれか。
「鋳鉄製温水ボイラー(小型ボイラーを除く。)で圧力が[ A ]MPaを超えるものには、温水温度が[ B ]℃を超えないように温水温度自動制御装置を設けなければならない。」
A | B | |
1 | 0.1 | 100 |
2 | 0.1 | 120 |
3 | 0.3 | 100 |
4 | 0.3 | 120 |
5 | 0.5 | 120 |
問33
ボイラー(移動式ボイラー、屋外式ボイラー及び小型ボイラーを除く。)を設置するボイラー室について、法令上、誤っているものは次のうちどれか。
- 伝熱面積が3m2の蒸気ボイラーは、ボイラー室に設置しなければならない。
- ボイラーの最上部から天井、配管その他のボイラーの上部にある構造物までの距離は、原則として、1.2m以上としなければならない。
- ボイラー室には、必要がある場合のほか、引火しやすいものを持ち込ませてはならない。
- 立てボイラーは、ボイラーの外壁から壁、配管その他のボイラーの側部にある構造物(検査及びそうじに支障のない物を除く。)までの距離を、原則として、0.45m以上としなければならない。
- ボイラー室に固体燃料を貯蔵するときは、原則として、これをボイラーの外側から1.2m以上離しておかなければならない。
問34
ボイラーの伝熱面積の算定方法として、法令上、誤っているものは次のうちどれか。
- 水管ボイラーの水管(ひれ、スタッド等がなく、耐火れんが等でおおわれた部分がないものに限る。)の伝熱面積は、水管の外径側で算定する。
- 貫流ボイラーの伝熱面積は、燃焼室入口から過熱器入口までの水管の燃焼ガス等に触れる面の面積で算定する。
- 立てボイラー(横管式)の横管の伝熱面積は、横管の外径側で算定する。
- 炉筒煙管ボイラーの煙管の伝熱面積は、煙管の外径側で算定する。
- 電気ボイラーの伝熱面積は、電力設備容量20kWを1m2とみなして、その最大電力設備容量を換算した面積で算定する。
問35
ボイラーの取扱いの作業について、法令上、ボイラー取扱作業主任者として二級ボイラー技士を選任できるボイラーは、次のうちどれか。
ただし、他にボイラーはないものとする。
ただし、他にボイラーはないものとする。
- 最大電力設備容量が400kWの電気ボイラー
- 伝熱面積が30m2の鋳鉄製蒸気ボイラー
- 伝熱面積が30m2の炉筒煙管ボイラー
- 伝熱面積が25m2の煙管ボイラー
- 伝熱面積が60m2の廃熱ボイラー
問36
鋳鉄製ボイラー(小型ボイラーを除く。)の附属品について、次の文中の[ ]内に入れるAからCまでの語句の組合せとして、法令に定められているものは1~5のうちどれか。
「[ A ]ボイラーには、ボイラーの[ B ]付近における[ A ]の[ C ]を表示する[ C ]計を取り付けなければならない。」
A | B | C | |
1 | 蒸気 | 入口 | 温度 |
2 | 蒸気 | 出口 | 流量 |
3 | 温水 | 出口 | 流量 |
4 | 温水 | 入口 | 温度 |
5 | 温水 | 出口 | 温度 |
問37
ボイラー(小型ボイラーを除く。)の次の部分又は設備を変更しようとするとき、法令上、ボイラー変更届を所轄労働基準監督署長に提出する必要のないものはどれか。
ただし、計画届の免除認定を受けていない場合とする。
ただし、計画届の免除認定を受けていない場合とする。
- 空気予熱器
- 過熱器
- 節炭器
- 管板
- 管寄せ
問38
鋼製ボイラー(貫流ボイラー及び小型ボイラーを除く。)の安全弁について、法令に定められていないものは次のうちどれか
- 安全弁は、ボイラー本体の容易に検査できる位置に直接取り付け、かつ、弁軸を鉛直にしなければならない。
- 伝熱面積が50m2を超える蒸気ボイラーには、安全弁を2個以上備えなければならない。
- 水の温度が100℃を超える温水ボイラーには、安全弁を備えなければならない。
- 過熱器には、過熱器の出口付近に過熱器の温度を設計温度以下に保持することができる安全弁を備えなければならない。
- 過熱器用安全弁は、胴の安全弁より先に作動するように調整しなければならない。
問39
ボイラー(移動式ボイラー及び小型ボイラーを除く。)について、次の文中の[ ]内に入れるAからCまでの語句の組合せとして、法令上、正しいものは1~5のうちどれか。
「[ A ]並びにボイラー[ B ]の[ C ]及び氏名をボイラー室その他のボイラー設置場所の見やすい箇所に掲示しなければならない。」
A | B | C | |
1 | ボイラー明細書 | 管理責任者 | 職名 |
2 | ボイラー明細書 | 取扱作業主任者 | 所属 |
3 | ボイラー検査証 | 管理責任者 | 職名 |
4 | ボイラー検査証 | 取扱作業主任者 | 資格 |
5 | 最高使用圧力 | 取扱作業主任者 | 所属 |
問40
ボイラー(小型ボイラーを除く。)の附属品の管理のため行わなければならない事項に関するAからDまでの記述で、法令に定められているもののみを全て挙げた組合せは、次のうちどれか。
A:圧力計の目もりには、ボイラーの常用圧力を示す位置に、見やすい表示をすること。
B:蒸気ボイラーの最高水位は、ガラス水面計又はこれに接近した位置に、現在水位と比較することができるように表示すること。
C:燃焼ガスに触れる給水管、吹出管及び水面測定装置の連絡管は、耐熱材料で防護すること。
D:温水ボイラーの返り管については、凍結しないように保温その他の措置を講ずること。
- A, B
- A, C, D
- A, D
- B, C, D
- C, D
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【問21-30】二級ボイラー技師免許試験(令和3年4月公表問題)
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問21
「液体燃料を加熱すると[ A ]が発生し、これに小火炎を近づけると瞬間的に光を放って燃え始める。この光を放って燃える最低の温度を[ B ]という。」
A | B | |
1 | 酸素 | 引火点 |
2 | 酸素 | 着火温度 |
3 | 蒸気 | 着火温度 |
4 | 蒸気 | 引火点 |
5 | 水素 | 着火温度 |
問22
ボイラーの油バーナについて、適切でないものは次のうちどれか。
- 圧力噴霧式バーナは、油に高圧力を加え、これをノズルチップから炉内に噴出させて微粒化するものである。
- 戻り油式圧力噴霧バーナは、単純な圧力噴霧式バーナに比べ、ターンダウン比が広い。
- 高圧蒸気噴霧式バーナは、比較的高圧の蒸気を霧化媒体として油を微粒化するもので、ターンダウン比が広い。
- 回転式バーナは、回転軸に取り付けられたカップの内面で油膜を形成し、遠心力により油を微粒化するものである。
- ガンタイプバーナは、ファンと空気噴霧式バーナを組み合わせたもので、燃焼量の調節範囲が広い。
問23
ボイラーにおける燃料の燃焼について、誤っているものは次のうちどれか。
- 燃焼には、燃料、空気及び温度の三つの要素が必要である。
- 燃料を完全燃焼させるときに、理論上必要な最小の空気量を理論空気量という。
- 理論空気量をA0、実際空気量をA、空気比をmとすると、A=mA0という関係が成り立つ。
- 一定量の燃料を完全燃焼させるときに、燃焼速度が遅いと狭い燃焼室でも良い。
- 排ガス熱による熱損失を少なくするためには、空気比を小さくし、かつ、完全燃焼させる。
問24
重油の性質について、誤っているものは次のうちどれか。
- 重油の密度は、温度が上昇すると増加する。
- 密度の小さい重油は、密度の大きい重油より一般に引火点が低い。
- 重油の比熱は、温度及び密度によって変わる。
- 重油の粘度は、温度が上昇すると低くなる。
- 密度の小さい重油は、密度の大きい重油より単位質量当たりの発熱量が大きい。
問25
ボイラーにおける石炭燃焼と比べた重油燃焼の特徴に関するAからDまでの記述で、正しいもののみを全て挙げた組合せは、次のうちどれか。
A:完全燃焼させるときに、より多くの過剰空気量を必要とする。
B:ボイラーの負荷変動に対して、応答性が優れている。
C:燃焼温度が高いため、ボイラーの局部過熱及び炉壁の損傷を起こしやすい。
D:クリンカの発生が少ない。
- A, B
- A, C, D
- B, C
- B, C, D
- B, D
問26
燃料の分析及び性質について、誤っているものは次のうちどれか。
- 組成を示す場合、通常、液体燃料及び固体燃料には元素分析が、気体燃料には成分分析が用いられる。
- 燃料を空気中で加熱し、他から点火しないで自然に燃え始める最低の温度を、発火温度という。
- 発熱量とは、燃料を完全燃焼させたときに発生する熱量である。
- 高発熱量は、水蒸気の顕熱を含んだ発熱量で、真発熱量ともいう。
- 高発熱量と低発熱量の差は、燃料に含まれる水素及び水分の割合によって決まる。
問27
重油燃焼によるボイラー及び附属設備の低温腐食の抑制方法に関するAからDまでの記述で、誤っているもののみを全て挙げた組合せは、次のうちどれか。
A:高空気比で燃焼させ、燃焼ガス中のSO2からSO3への転換率を下げる。
B:重油に添加剤を加え、燃焼ガスの露点を上げる。
C:給水温度を上昇させて、エコノマイザの伝熱面の温度を高く保つ。
D:蒸気式空気予熱器を用いて、ガス式空気予熱器の伝熱面の温度が低くなり過ぎないようにする。
- A, B
- A, B, C
- A, B, D
- A, D
- C, D
問28
ボイラー用ガスバーナについて、誤っているものは次のうちどれか。
- ボイラー用ガスバーナは、ほとんどが拡散燃焼方式を採用している。
- 拡散燃焼方式ガスバーナは、空気の流速・旋回強さ、ガスの分散・噴射方法、保炎器の形状などにより、火炎の形状やガスと空気の混合速度を調節する。
- マルチスパッドガスバーナは、リング状の管の内側に多数のガス噴射孔を有し、空気流の外側からガスを内側に向かって噴射する。
- センタータイプガスバーナは、空気流の中心にガスノズルを有し、先端からガスを放射状に噴射する。
- ガンタイプガスバーナは、バーナ、ファン、点火装置、燃焼安全装置、負荷制御装置などを一体化したもので、中・小容量のボイラーに用いられる。
問29
ボイラーの燃焼における一次空気及び二次空気について、誤っているものは次のうちどれか。
- 油・ガスだき燃焼における一次空気は、噴射された燃料の周辺に供給され、初期燃焼を安定させる。
- 微粉炭バーナ燃焼における二次空気は、微粉炭と予混合してバーナに送入される。
- 火格子燃焼における一次空気は、一般の上向き通風の場合、火格子下から送入される。
- 火格子燃焼における二次空気は、燃料層上の可燃性ガスの火炎中に送入される。
- 火格子燃焼における一次空気と二次空気の割合は、一次空気が大部分を占める。
問30
ボイラーの通風に関して、誤っているものは次のうちどれか。
- 押込通風は、燃焼用空気をファンを用いて大気圧より高い圧力の炉内に押し込むものである。
- 押込通風は、空気流と燃料噴霧流が有効に混合するため、燃焼効率が高まる。
- 誘引通風は、燃焼ガスを煙道又は煙突入口に設けたファンによって吸い出すもので、燃焼ガスの外部への漏れ出しがほとんどない。
- 平衡通風は、押込ファンと誘引ファンを併用したもので、炉内圧を大気圧よりわずかに低く調節する。
- 平衡通風は、燃焼ガスの外部への漏れ出しがないが、誘引通風より大きな動力を必要とする。
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【問11-20】二級ボイラー技師免許試験(令和3年4月公表問題)
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問11
ボイラーに給水するディフューザポンプの取扱いについて、誤っているものは次のうちどれか。
- 運転前に、ポンプ内及びポンプ前後の配管内の空気を十分に抜く。
- 起動は、吐出し弁を全閉、吸込み弁を全開にした状態で行い、ポンプの回転と水圧が正常になったら吐出し弁を徐々に開き、全開にする。
- グランドパッキンシール式の軸については、運転中、水漏れが生じた場合はグランドボルトを増締めし、漏れを完全に止める。
- 運転中は、振動、異音、偏心、軸受の過熱、油漏れなどの有無を点検する。
- 運転を停止するときは、吐出し弁を徐々に閉め、全閉にしてからポンプ駆動用電動機を止める。
問12
ボイラーのスートブローについて、誤っているものは次のうちどれか。
- スートブローは、主としてボイラーの水管外面などに付着するすすの除去を目的として行う。
- スートブローは、安定した燃焼状態を保持するため、一般に最大負荷の50%以下で行う。
- スートブローが終了したら、蒸気の元弁を閉止し、ドレン弁は開放する。
- スートブローは、一箇所に長く吹き付けないようにして行う。
- スートブローの回数は、燃料の種類、負荷の程度、蒸気温度などに応じて決める。
問13
次のうち、ボイラー給水の脱酸素剤として使用される薬剤のみの組合せはどれか。
- 塩化ナトリウム りん酸ナトリウム
- りん酸ナトリウム タンニン
- 亜硫酸ナトリウム 炭酸ナトリウム
- 炭酸ナトリウム りん酸ナトリウム
- 亜硫酸ナトリウム タンニン
問14
ボイラー水の吹出しについて、誤っているものは次のうちどれか。
- 炉筒煙管ボイラーの吹出しは、ボイラーを運転する前、運転を停止したとき又は負荷が低いときに行う。
- 鋳鉄製温水ボイラーは、配管のさび又はスラッジを吹き出す場合のほかは、吹出しは行わない。
- 水冷壁の吹出しは、いかなる場合でも運転中に行ってはならない。
- 吹出し弁が直列に2個設けられている場合は、第二吹出し弁を先に開き、次に第一吹出し弁を開いて吹出しを行う。
- 鋳鉄製蒸気ボイラーの吹出しは、燃焼をしばらく停止して、ボイラー水の一部を入れ替えるときに行う。
問15
ボイラーにおけるキャリオーバの害として、誤っているものは次のうちどれか。
- 蒸気とともにボイラーから出た水分が配管内にたまり、ウォータハンマを起こす。
- ボイラー水全体が著しく揺動し、水面計の水位が確認しにくくなる。
- 自動制御関係の検出端の開口部若しくは連絡配管の閉塞又は機能の障害を起こす。
- 水位制御装置が、ボイラー水位が上がったものと認識し、ボイラー水位を下げて低水位事故を起こす。
- 脱気器内の蒸気温度が上昇し、脱気器の破損や汚損を起こす。
問16
ボイラー水位が水面計以下にあると気付いたときの措置に関するAからDまでの記述で、正しいもののみを全て挙げた組合せは、次のうちどれか。
A:燃料の供給を止めて、燃焼を停止する。
B:炉内、煙道の換気を行う。
C:換気が完了したら、煙道ダンパは閉止しておく。
D:炉筒煙管ボイラーでは、水面が煙管のある位置より低下した場合は、徐々に給水を行い煙管を冷却する。
- A, B
- A, B, C
- A, B, D
- B, C
- C, D
問17
ボイラーの内面清掃の目的として、適切でないものは次のうちどれか。
- 灰の堆積による通風障害を防止する。
- スケールやスラッジによる過熱の原因を取り除き、腐食や損傷を防止する。
- スケールの付着、腐食の状態などから水管理の良否を判断する。
- 穴や管の閉塞による安全装置、自動制御装置などの機能障害を防止する。
- ボイラー水の循環障害を防止する。
問18
単純軟化法によるボイラー補給水の軟化装置について、誤っているものは次のうちどれか。
- 軟化装置は、強酸性陽イオン交換樹脂を充填したNa塔に補給水を通過させるものである。
- 軟化装置は、水中のカルシウムやマグネシウムを除去することができる。
- 軟化装置による処理水の残留硬度は、貫流点を超えると著しく減少する。
- 軟化装置の強酸性陽イオン交換樹脂の交換能力が低下した場合は、一般に食塩水で再生を行う。
- 軟化装置の強酸性陽イオン交換樹脂は、1年に1回程度、鉄分による汚染などを調査し、樹脂の洗浄及び補充を行う。
問19
ボイラーのばね安全弁及び逃がし弁の調整及び試験について、誤っているものは次のうちどれか。
- 安全弁の調整ボルトを定められた位置に設定した後、ボイラーの圧力をゆっくり上昇させて安全弁を作動させ、吹出し圧力及び吹止まり圧力を確認する。
- 安全弁が設定圧力になっても作動しない場合は、直ちにボイラーの圧力を設定圧力の80%程度まで下げ、調整ボルトを締めて再度、試験する。
- ボイラー本体に安全弁が2個ある場合は、1個を最高使用圧力以下で先に作動するように調整したときは、他の1個を最高使用圧力の3%増以下で作動するように調整することができる。
- エコノマイザの逃がし弁(安全弁)は、ボイラー本体の安全弁より高い圧力に調整する。
- 最高使用圧力の異なるボイラーが連絡している場合、各ボイラーの安全弁は、最高使用圧力の最も低いボイラーを基準に調整する。
問20
ボイラーの点火前の点検・準備について、誤っているものは次のうちどれか。
- 水面計によってボイラー水位が低いことを確認したときは、給水を行って常用水位に調整する。
- 験水コックがある場合には、水部にあるコックを開けて、水が噴き出すことを確認する。
- 圧力計の指針の位置を点検し、残針がある場合は予備の圧力計と取り替える。
- 水位を上下して水位検出器の機能を試験し、給水ポンプが設定水位の上限において、正確に起動することを確認する。
- 煙道の各ダンパを全開にしてファンを運転し、炉及び煙道内の換気を行う。
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【問1-10】二級ボイラー技師免許試験(令和3年4月公表問題)
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問1
「標準大気圧の下で、質量1㎏の水の温度を1K(1℃)だけ高めるために必要な熱量は約[ A ]kJであるから、水の[ B ]は約[ A ]kJ/(㎏・K)である。」
A | B | |
1 | 2257 | 潜熱 |
2 | 420 | 比熱 |
3 | 420 | 潜熱 |
4 | 4.2 | 比熱 |
5 | 4.2 | 顕熱 |
問2
ボイラーの容量及び効率に関するAからDまでの記述で、正しいもののみを全て挙げた組合せは、次のうちどれか。
A:蒸気の発生に要する熱量は、蒸気圧力、蒸気温度及び給水温度によって異なる。
B:換算蒸発量は、実際に給水から所要蒸気を発生させるために要した熱量を、0℃の水を蒸発させて、100℃の飽和蒸気とする場合の熱量で除したものである。
C:蒸気ボイラーの容量(能力)は、最大連続負荷の状態で、1時間に消費する燃料量で示される。
D:ボイラー効率を算定するとき、燃料の発熱量は、一般に低発熱量を用いる。
- A, B, D
- A, C
- A, C, D
- A, D
- B, C
問3
ボイラーの水循環について、誤っているものは次のうちどれか。
- ボイラー内で、温度が上昇した水及び気泡を含んだ水は上昇し、その後に温度の低い水が下降して、水の循環流ができる。
- 丸ボイラーは、伝熱面の多くがボイラー水中に設けられ、水の対流が困難なので、水循環の系路を構成する必要がある。
- 水管ボイラーは、水循環を良くするため、水と気泡の混合体が上昇する管と、水が下降する管を区別して設けているものが多い。
- 自然循環式水管ボイラーは、高圧になるほど蒸気と水との密度差が小さくなり、循環力が弱くなる。
- 水循環が良いと熱が水に十分に伝わり、伝熱面温度は水温に近い温度に保たれる。
問4
ボイラーに使用される次の管類のうち、伝熱管に分類されないものはどれか。
- 煙管
- 水管
- 主蒸気管
- エコノマイザ管
- 過熱管
問5
鉄製ボイラーについて、誤っているものは次のうちどれか。
- 蒸気ボイラーの場合、その使用圧力は1MPa以下に限られる。
- 暖房用蒸気ボイラーでは、原則として復水を循環使用する。
- 暖房用蒸気ボイラーの返り管の取付けには、ハートフォード式連結法が用いられる。
- ウェットボトム式は、ボイラー底部にも水を循環させる構造となっている。
- 鋼製ボイラーに比べ、腐食には強いが強度は弱い。
問6
ボイラーに使用される計測器について、誤っているものは次のうちどれか。
- ルドン管圧力計は、断面が真円形の管をU字状に曲げたブルドン管に圧力が加わると、圧力の大きさに応じて円弧が広がることを利用している。
- 差圧式流量計は、流体が流れている管の中に絞りを挿入すると、入口と出口との間に流量の二乗に比例する圧力差が生じることを利用している。
- 容積式流量計は、ケーシングの中で、だ円形歯車を2個組み合わせ、これを流体の流れによって回転させると、流量が歯車の回転数に比例することを利用している。
- 平形反射式水面計は、ガラスの前面から見ると水部は光線が通って黒色に見え、蒸気部は光線が反射されて白色に光って見える。
- U字管式通風計は、計測する場所の空気又はガスの圧力と大気圧との差圧を水柱で示す。
問7
ボイラーの自動制御について、誤っているものは次のうちどれか。
- オンオフ動作による蒸気圧力制御は、蒸気圧力の変動によって、燃焼又は燃焼停止のいずれかの状態をとる。
- ハイ・ロー・オフ動作による蒸気圧力制御は、蒸気圧力の変動によって、高燃焼、低燃焼又は燃焼停止のいずれかの状態をとる。
- 比例動作による制御は、オフセットが現れた場合にオフセットがなくなるように動作する制御である。
- 積分動作による制御は、偏差の時間積分値に比例して操作量を増減するように動作する制御である。
- 微分動作による制御は、偏差が変化する速度に比例して操作量を増減するように動作する制御である。
問8
ボイラーの給水系統装置について、誤っているものは次のうちどれか。
- ボイラーに給水する遠心ポンプは、多数の羽根を有する羽根車をケーシング内で回転させ、遠心作用により水に圧力及び速度エネルギーを与える。
- 遠心ポンプは、案内羽根を有するディフューザポンプと有しない渦巻ポンプに分類される。
- 渦流ポンプは、円周流ポンプとも呼ばれているもので、小容量の蒸気ボイラーなどに用いられる。
- 給水弁と給水逆止め弁をボイラーに取り付ける場合は、ボイラーに近い側に給水逆止め弁を取り付ける。
- 給水内管は、一般に長い鋼管に多数の穴を設けたもので、胴又は蒸気ドラム内の安全低水面よりやや下方に取り付ける。
問9
ボイラーのエコノマイザなどについて、誤っているものは次のうちどれか。
- エコノマイザは、煙道ガスの余熱を回収して給水の予熱に利用する装置である。
- エコノマイザ管は、エコノマイザに給水するための給水管である。
- エコノマイザを設置すると、ボイラー効率を向上させ燃料が節約できる。
- エコノマイザを設置すると、通風抵抗が多少増加する。
- エコノマイザは、燃料の性状によっては低温腐食を起こすことがある。
問10
温水ボイラー及び蒸気ボイラーの附属品について、誤っているものは次のうちどれか。
- 水高計は、温水ボイラーの圧力を測る計器であり、蒸気ボイラーの圧力計に相当する。
- 温水ボイラーの温度計は、ボイラー水が最高温度となる箇所の見やすい位置に取り付ける。
- 温水ボイラーの逃がし管は、ボイラー水の膨張分を逃がすためのもので、高所に設けた開放型膨張タンクに直結させる。
- 逃がし弁は、暖房用蒸気ボイラーで、発生蒸気の圧力と使用箇所での蒸気圧力の差が大きいときの調節弁として用いられる。
- 凝縮水給水ポンプは、重力還水式の暖房用蒸気ボイラーで、凝縮水をボイラーに押し込むために用いられる。
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2021年10月11日
【問31-40】二級ボイラー技師免許試験(令和3年10月公表問題)
問31
次の文中の[ ]内に入れるA及びBの語句の組合せとして、法令上、正しいものは1~5のうちどれか。
「溶接によるボイラー(小型ボイラーを除く。)については、[ A ]検査に合格した後でなければ、[ B ]検査を受けることができない。」
「溶接によるボイラー(小型ボイラーを除く。)については、[ A ]検査に合格した後でなければ、[ B ]検査を受けることができない。」
A | B | |
1 | 溶接 | 使用 |
2 | 溶接 | 構造 |
3 | 使用 | 構造 |
4 | 使用 | 溶接 |
5 | 構造 | 溶接 |
問32
鋼製ボイラー(小型ボイラーを除く。)の安全弁について、法令に定められていないものは次のうちどれか。
- 貫流ボイラーに備える安全弁については、当該ボイラーの最大蒸発量以上の吹出し量のものを過熱器の出口付近に取り付けることができる。
- 貫流ボイラー以外の蒸気ボイラーの安全弁は、ボイラー本体の容易に検査できる位置に直接取り付け、かつ、弁軸を鉛直にしなければならない。
- 水の温度が120°Cを超える温水ボイラーには、逃がし弁を備えなければならない。
- 過熱器には、過熱器の出口付近に過熱器の温度を設計温度以下に保持することができる安全弁を備えなければならない。
- 伝熱面積が50m2を超える蒸気ボイラーには、安全弁を2個以上備えなければならない。
問33
ボイラー(小型ボイラーを除く。)の検査及び検査証について、法令上、誤っているものは次のうちどれか。
- ボイラー(移動式ボイラーを除く。)を設置した者は、所轄労働基準監督署長が検査の必要がないと認めたボイラーを除き、落成検査を受けなければならない。
- ボイラー検査証の有効期間の更新を受けようとする者は、性能検査を受けなければならない。
- ボイラー検査証の有効期間は、原則として2年である。
- ボイラーの燃焼装置に変更を加えた者は、所轄労働基準監督署長が検査の必要がないと認めたボイラーを除き、変更検査を受けなければならない。
- 使用を廃止したボイラーを再び設置しようとする者は、使用検査を受けなければならない。
問34
次の文中の[ ]内に入れるA及びBの数値の組合せとして、法令に定められているものは1~5のうちどれか。
「鋳鉄製温水ボイラー(小型ボイラーを除く。)で圧力が[ A ]MPaを超えるものには、温水温度が[ B ]°Cを超えないように温水温度自動制御装置を設けなければならない。」
「鋳鉄製温水ボイラー(小型ボイラーを除く。)で圧力が[ A ]MPaを超えるものには、温水温度が[ B ]°Cを超えないように温水温度自動制御装置を設けなければならない。」
A | B | |
1 | 0.1 | 100 |
2 | 0.1 | 120 |
3 | 0.3 | 100 |
4 | 0.3 | 120 |
5 | 1.6 | 130 |
問35
ボイラー(小型ボイラーを除く。)の附属品の管理のため行わなければならない事項として、法令に定められていないものは次のうちどれか。
- 圧力計の目もりには、ボイラーの常用圧力を示す位置に、見やすい表示をすること。
- 蒸気ボイラーの常用水位は、ガラス水面計又はこれに接近した位置に、現在水位と比較することができるように表示すること。
- 圧力計は、使用中その機能を害するような振動を受けることがないようにし、かつ、その内部が凍結し、又は80°C以上の温度にならない措置を講ずること。
- 燃焼ガスに触れる給水管、吹出管及び水面測定装置の連絡管は、耐熱材料で防護すること。
- 温水ボイラーの返り管については、凍結しないように保温その他の措置を講ずること。
問36
鋼製ボイラー(小型ボイラーを除く。)の水面測定装置について、次の文中の[ ]内に入れるAからCまでの語句の組合せとして、法令に定められているものは1~5のうちどれか。
「[ A ]側連絡管は、管の途中に中高又は中低のない構造とし、かつ、これを水柱管又はボイラーに取り付ける口は、水面計で見ることができる[ B ]水位より[ C ]であってはならない。」
「[ A ]側連絡管は、管の途中に中高又は中低のない構造とし、かつ、これを水柱管又はボイラーに取り付ける口は、水面計で見ることができる[ B ]水位より[ C ]であってはならない。」
A | B | C | |
1 | 水 | 最高 | 下 |
2 | 水 | 最低 | 上 |
3 | 水 | 最低 | 下 |
4 | 蒸気 | 最高 | 上 |
5 | 蒸気 | 最低 | 上 |
問37
ボイラー取扱作業主任者の職務として、法令に定められていないものは次のうちどれか。
- 圧力、水位及び燃焼状態を監視すること。
- 低水位燃焼しゃ断装置、火炎検出装置その他の自動制御装置を点検し、及び調整すること。
- 1日に1回以上水処理装置の機能を点検すること。
- 適宜、吹出しを行い、ボイラー水の濃縮を防ぐこと。
- ボイラーについて異状を認めたときは、直ちに必要な措置を講ずること。
問38
法令上、原則としてボイラー技士でなければ取り扱うことができないボイラーは、次のうちどれか。
- 伝熱面積が14m2の温水ボイラー
- 伝熱面積が4m2の蒸気ボイラーで、胴の内径が800mm、かつ、その長さが1500mmのもの
- 伝熱面積が30m2の気水分離器を有しない貫流ボイラー
- 伝熱面積が3m2の蒸気ボイラー
- 最大電力設備容量が60kWの電気ボイラー
問39
ボイラー(小型ボイラーを除く。)の定期自主検査における項目と点検事項との組合せとして、法令に定められていないものは次のうちどれか。
項目 | 点検項目 | |
1 | バーナ | 汚れ又は損傷の有無 |
2 | 燃料しゃ断装置 | 機能の異常の有無 |
3 | 給水装置 | 損傷の有無及び作動の状態 |
4 | 水処理装置 | 機能の異常の有無 |
5 | ボイラー本体 | 水圧試験による漏れの有無 |
問40
ボイラー室に設置されている胴の内径が750mmで、その長さが1300mmの立てボイラー(小型ボイラーを除く。)の場合、その外壁から壁、配管その他のボイラーの側部にある構造物(検査及びそうじに支障のない物を除く。)までの距離として、法令上、許容される最小の数値は次のうちどれか。
- 0.30m
- 0.45m
- 0.80m
- 1.20m
- 2.00m
【問21-30】二級ボイラー技師免許試験(令和3年10月公表問題)
問21
ボイラーの液体燃料の供給装置について、適切でないものは次のうちどれか。
- 燃料油タンクは、用途により貯蔵タンクとサービスタンクに分類される。
- 貯蔵タンクには、自動油面調節装置を取り付ける。
- サービスタンクの貯油量は、一般に最大燃焼量の2時間分程度とする。
- 油ストレーナは、油中の土砂、鉄さび、ごみなどの固形物を除去するものである。
- 油加熱器には、蒸気式と電気式がある。
問22
重油に含まれる成分などによる障害について、誤っているものは次のうちどれか。
- 残留炭素分が多いほど、ばいじん量は増加する。
- 水分が多いと、熱損失が増加する。
- 硫黄分は、主にボイラーの伝熱面に高温腐食を起こす。
- 灰分は、ボイラーの伝熱面に付着し、伝熱を阻害する。
- スラッジは、ポンプ、流量計、バーナチップなどを摩耗させる。
問23
石炭の工業分析において、分析値として表示されない成分は次のうちどれか。
- 水分
- 灰分
- 揮発分
- 固定炭素
- 水素
問24
ボイラーにおける気体燃料の燃焼方式について、誤っているものは次のうち どれか。
- 拡散燃焼方式は、ガスと空気を別々にバーナに供給し、燃焼させる方法である。
- 拡散燃焼方式を採用した基本的なボイラー用バーナとして、センタータイプバーナがある。
- 拡散燃焼方式は、火炎の広がり、長さなどの調節が容易である。
- 予混合燃焼方式は、安定した火炎を作りやすいので、大容量バーナに採用されやすい。
- 予混合燃焼方式は、気体燃料に特有な燃焼方式である。
問25
ボイラーの圧力噴霧式バーナの噴射油量を調節し、又はその調節範囲を大き くする方法として、最も適切でないものは次のうちどれか。
- バーナの数を加減する。
- バーナのノズルチップを取り替える。
- 油加熱器を用いる。
- 戻り油式圧力噴霧バーナを用いる。
- プランジャ式圧力噴霧バーナを用いる。
問26
ボイラーの燃料の燃焼により発生するNOxの抑制方法として、誤っているものは次のうちどれか。
- 高温燃焼域における燃焼ガスの滞留時間を長くする。
- 窒素化合物の少ない燃料を使用する。
- 燃焼域での酸素濃度を低くする。
- 濃淡燃焼法によって燃焼させる。
- 排ガス再循環法によって燃焼させる。
問27
ボイラー用気体燃料について、誤っているものは次のうちどれか。
- 気体燃料は、石炭や液体燃料に比べて成分中の水素に対する炭素の比率が高い。
- 都市ガスは、液体燃料に比べてNOxやCO2の排出量が少なく、また、SOxはほとんど排出しない。
- LPGは、都市ガスに比べて発熱量が大きく、密度が大きい。
- 液体燃料ボイラーのパイロットバーナの燃料には、LPGを使用することが多い。
- 特定のエリアや工場で使用される気体燃料には、石油化学工場で発生するオフガスがある。
問28
燃料の分析及び性質について、誤っているものは次のうちどれか。
- 組成を示す場合、通常、液体燃料及び固体燃料には元素分析が、気体燃料には成分分析が用いられる。
- 発熱量とは、燃料を完全燃焼させたときに発生する熱量である。
- 液体燃料及び固体燃料の発熱量の単位は、通常、MJ/kgで表す。
- 低発熱量は、高発熱量から水蒸気の潜熱を差し引いた発熱量で、真発熱量ともいう。
- 高発熱量と低発熱量の差は、燃料に含まれる水分及び炭素の割合によって決まる。
問29
ボイラーの燃焼における一次空気及び二次空気について、誤っているものは 次のうちどれか。
- 油・ガスだき燃焼における一次空気は、噴射された燃料の周辺に供給され、初期燃焼を安定させる。
- 油・ガスだき燃焼における二次空気は、旋回又は交差流によって燃料と空気の混合を良好にして、燃焼を完結させる。
- 微粉炭バーナ燃焼における二次空気は、微粉炭と予混合してバーナに送入される。
- 火格子燃焼における一次空気は、一般の上向き通風の場合、火格子下から送入される。
- 火格子燃焼における二次空気は、燃料層上の可燃性ガスの火炎中に送入される。
問30
ボイラーの通風に関して、適切でないものは次のうちどれか。
- 炉及び煙道を通して起こる空気及び燃焼ガスの流れを、通風という。
- 煙突によって生じる自然通風力は、煙突内のガス温度が高いほど強くなる。
- 押込通風は、燃焼用空気をファンを用いて大気圧より高い圧力の炉内に押し込むものである。
- 誘引通風は、燃焼ガス中に、すす、ダスト及び腐食性物質を含むことが多く、かつ、燃焼ガスが高温のためファンの腐食や摩耗が起こりやすい。
- 平衡通風は、押込ファンと誘引ファンを併用したもので、炉内圧を大気圧よりわずかに高く調節する。
【問11-20解答解説】二級ボイラー技師免許試験(令和3年10月公表問題)
解答
問11:4
問12:1
問13:4
問14:2
問15:5
問16:5
問17:4
問18:1
問19:5
問20:2
問11
ボイラーの点火前の点検・準備について、誤っているものは次のうちどれか。
- 液体燃料の場合は油タンク内の油量を、ガス燃料の場合はガス圧力を調べ、適正であることを確認する。
- 験水コックがある場合には、水部にあるコックを開けて、水が噴き出すことを確認する。
- 圧力計の指針の位置を点検し、残針がある場合は予備の圧力計と取り替える。
- 水位を上下して水位検出器の機能を試験し、給水ポンプが設定水位の上限において、正確に起動することを確認する。
- 煙道の各ダンパを全開にしてファンを運転し、炉及び煙道内のプレパージを行う。
答:4
- 正しい
- 正しい
- 正しい。残針は針が0に戻らない状態を意味する
- 給水ポンプが起動するのは水位の下限。水位検出器は上限で水の停止、下限で給水が行われる
- 正しい
問12
ボイラーの水管理について、誤っているものは次のうちどれか。
- マグネシウム硬度は、水中のカルシウムイオンの量を、これに対応する炭酸マグネシウムの量に換算し、試料1リットル中のmg数で表す。
- 水溶液が酸性かアルカリ性かは、水中の水素イオンと水酸化物イオンの量により定まる。
- 常温(25°C)でpHが7は中性、7を超えるものはアルカリ性である。
- 酸消費量は、水中に含まれる水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩などのアルカリ分の量を示すものである。
- 酸消費量には、酸消費量(pH4.8)と酸消費量(pH8.3)がある。
答:1
- マグネシウム硬度は、水中のマグネシウムイオンの量を炭酸カルシウムの量に換算したもの。管内のスラッジ生成抑制のため硬度管理が必要。
- 正しい
- 正しい
- 正しい
- 正しい。pH4.8はメチルオレンジ、pH8.3はフェノールフタレインに由来。
問13
ボイラーの酸洗浄に関するAからDまでの記述で、適切なもののみを全て挙げた組合せは、次のうちどれか。
A:酸洗浄の使用薬品には、りん酸が多く用いられる。
B:酸洗浄は、酸によるボイラーの腐食を防止するため抑制剤(インヒビタ)
を添加して行う。
C:薬液で洗浄した後は、中和防錆処理を行ってから、水洗する。
D:シリカ分の多い硬質スケールを酸洗浄するときは、所要の薬液で前処理を行い、スケールを膨潤させる。
- A, B, C
- A, B, D
- A, C
- B, D
- B, C, D
答:4
A:酸洗浄は通常、塩酸を使用する。
B:正しい
C:水洗後、中和防錆処理を行う
D:正しい
問14
油だきボイラーが運転中に突然消火する原因に関するAからDまでの記述で、 正しいもののみを全て挙げた組合せは、次のうちどれか。
A:蒸気(空気)噴霧式バーナの場合、噴霧蒸気(空気)の圧力が高すぎる。
B:燃料油の温度が低すぎる。
C:燃料油弁を絞りすぎる。
D:炉内温度が高すぎる。
- A, B
- A, B, C
- A, C
- B, C, D
- B, D
答:2
A:正しい
B:正しい
C:正しい
D:高い炉内温度は燃焼の妨げにはならない。
問15
ボイラーに給水するディフューザポンプの取扱いについて、適切でないものは次のうちどれか。
- メカニカルシール式の軸については、水漏れがないことを確認する。
- 運転前に、ポンプ内及びポンプ前後の配管内の空気を十分に抜く。
- 起動は、吐出し弁を全閉、吸込み弁を全開にした状態で行い、ポンプの回転と水圧が正常になったら吐出し弁を徐々に開き、全開にする。
- 運転中は、振動、異音、偏心などの異常の有無及び軸受の過熱、油漏れなどの有無を点検する。
- 運転を停止するときは、ポンプ駆動用電動機を止めた後、吐出し弁を徐々に閉め、全閉にする。
答:5
- 正しい。グランドパッキン式シールの場合は、少量の水が滴下する程度にパッキンを締めておく。
- 正しい。空気を抜き満水状態で起動する。
- 正しい。空運転を行うとポンプ内部が焼付くため、吐出し弁は全閉で起動する
- 正しい
- 停止時は、吐出し弁を徐々に絞り、全閉してから電動機を停止する。空運転防止のため。
問16
ボイラーの清缶剤について、誤っているものは次のうちどれか。
- 軟化剤は、ボイラー水中の硬度成分を不溶性の化合物(スラッジ)に変えるための薬剤である。
- 軟化剤には、炭酸ナトリウム、りん酸ナトリウムなどがある。
- 脱酸素剤は、ボイラー給水中の酸素を除去するための薬剤である。
- 脱酸素剤には、タンニン、亜硫酸ナトリウム、ヒドラジンなどがある。
- 低圧ボイラーの酸消費量付与剤としては、塩化ナトリウムが用いられる。
答:5
- 正しい
- 正しい。不溶性の炭酸塩、リン酸塩となる
- 正しい。溶存酸素を除去することで腐食対策となる
- 正しい。タンニンは脱酸素剤としても用いられる
- 酸消費量付与剤としては、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウムが用いられる。
問17
ボイラーの蒸気圧力上昇時の取扱いについて、適切でないものは次のうちど れか。
- 点火後は、ボイラー本体に大きな温度差を生じさせないように、かつ、局部的な過熱を生じさせないように時間をかけ、徐々に昇圧する。
- ボイラーをたき始めるとボイラー水の膨張により水位が上昇するので、2個の水面計の水位の動き具合に注意する。
- 蒸気が発生し始め、白色の蒸気の放出を確認してから、空気抜弁を閉じる。
- 圧力上昇中の圧力計の背面を点検のため指先で軽くたたくことは、圧力計を損傷するので行ってはならない。
- 整備した直後のボイラーでは、使用開始後にマンホール、掃除穴などの蓋取付け部は、漏れの有無にかかわらず、昇圧中や昇圧後に増し締めを行う。
答:4
- 正しい
- 正しい
- 正しい
- 圧力計が正しく作動していることを確かめるため、背面を指先で軽くたたく。指針の動きが円滑でない場合は、予備の圧力計と交換する。
- 正しい
問18
ボイラーの水面測定装置の取扱いについて、誤っているものは次のうちどれ か。
- 水面計の蒸気コック、水コックを閉じるときは、ハンドルを管軸に対し直角方向にする。
- 水面計の機能試験は、毎日行う。
- 水柱管の連絡管の途中にある止め弁は、誤操作を防ぐため、全開にしてハンドルを取り外しておく。
- 水柱管の水側連絡管の取付けは、ボイラー本体から水柱管に向かって上がり勾配とする。
- 水側連絡管のスラッジを排出するため、水柱管下部の吹出し管により、毎日1回吹出しを行う。
答:1
- 水面計のコックは、ハンドルが管軸と直角になった場合に開く。圧力計などの一般のコックと異なるため注意
- 正しい
- 正しい
- 正しい。下がり勾配はスラッジがたまり、連絡管の閉そくの原因になるため避ける。
- 正しい
問19
ボイラーにおけるスケール及びスラッジの害として、誤っているものは次のうちどれか。
- 熱の伝達を妨げ、ボイラーの効率を低下させる。
- 炉筒、水管などの伝熱面を過熱させる。
- 水管の内面に付着すると、水の循環を悪くする。
- ボイラーに連結する管、コック、小穴などを詰まらせる。
- ウォータハンマを発生させる。
答:5
- 正しい
- 正しい
- 正しい
- 正しい
- ウォータハンマは、管内を水のかたまりが高速で移動し、エルボやバルブに強い衝撃を与えるもの。スケールやスラッジの害ではない。
問20
ボイラーにキャリオーバが発生した場合の処置として、最も適切でないものは次のうちどれか。
- 燃焼量を下げる。
- 主蒸気弁を急開して蒸気圧力を下げる。
- ボイラー水位が高いときは、一部を吹出しする。
- ボイラー水の水質試験を行う。
- ボイラー水が過度に濃縮されたときは、吹出し量を増し、その分を給水する。
答:2
キャリオーバにはプライミング(水気立ち:ボイラー水が水滴となり蒸気とともに運び出される)とホーミング(泡立ち:泡がドラム内に発生することで蒸気に水分が混入し運び出される)がある。
- 正しい。
- 主蒸気弁を急開するとキャリオーバを発生させる。
- 正しい
- 正しい。溶解性蒸発残留物が過度に濃縮するとホーミング(泡立ち)が生じるので、水質試験により吹出し量を調整する。
- 正しい
2021年10月10日
【問11-20】二級ボイラー技師免許試験(令和3年10月公表問題)
問11
ボイラーの点火前の点検・準備について、誤っているものは次のうちどれか。
- 液体燃料の場合は油タンク内の油量を、ガス燃料の場合はガス圧力を調べ、適正であることを確認する。
- 験水コックがある場合には、水部にあるコックを開けて、水が噴き出すことを確認する。
- 圧力計の指針の位置を点検し、残針がある場合は予備の圧力計と取り替える。
- 水位を上下して水位検出器の機能を試験し、給水ポンプが設定水位の上限において、正確に起動することを確認する。
- 煙道の各ダンパを全開にしてファンを運転し、炉及び煙道内のプレパージを行う。
問12
ボイラーの水管理について、誤っているものは次のうちどれか。
- マグネシウム硬度は、水中のカルシウムイオンの量を、これに対応する炭酸マグネシウムの量に換算し、試料1リットル中のmg数で表す。
- 水溶液が酸性かアルカリ性かは、水中の水素イオンと水酸化物イオンの量により定まる。
- 常温(25°C)でpHが7は中性、7を超えるものはアルカリ性である。
- 酸消費量は、水中に含まれる水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩などのアルカリ分の量を示すものである。
- 酸消費量には、酸消費量(pH4.8)と酸消費量(pH8.3)がある。
問13
ボイラーの酸洗浄に関するAからDまでの記述で、適切なもののみを全て挙げた組合せは、次のうちどれか。
A:酸洗浄の使用薬品には、りん酸が多く用いられる。
B:酸洗浄は、酸によるボイラーの腐食を防止するため抑制剤(インヒビタ)
を添加して行う。
C:薬液で洗浄した後は、中和防錆処理を行ってから、水洗する。
D:シリカ分の多い硬質スケールを酸洗浄するときは、所要の薬液で前処理を行い、スケールを膨潤させる。
- A, B, C
- A, B, D
- A, C
- B, D
- B, C, D
問14
油だきボイラーが運転中に突然消火する原因に関するAからDまでの記述で、 正しいもののみを全て挙げた組合せは、次のうちどれか。
A:蒸気(空気)噴霧式バーナの場合、噴霧蒸気(空気)の圧力が高すぎる。
B:燃料油の温度が低すぎる。
C:燃料油弁を絞りすぎる。
D:炉内温度が高すぎる。
- A, B
- A, B, C
- A, C
- B, C, D
- B, D
問15
ボイラーに給水するディフューザポンプの取扱いについて、適切でないものは次のうちどれか。
- メカニカルシール式の軸については、水漏れがないことを確認する。
- 運転前に、ポンプ内及びポンプ前後の配管内の空気を十分に抜く。
- 起動は、吐出し弁を全閉、吸込み弁を全開にした状態で行い、ポンプの回転と水圧が正常になったら吐出し弁を徐々に開き、全開にする。
- 運転中は、振動、異音、偏心などの異常の有無及び軸受の過熱、油漏れなどの有無を点検する。
- 運転を停止するときは、ポンプ駆動用電動機を止めた後、吐出し弁を徐々に閉め、全閉にする。
問16
ボイラーの清缶剤について、誤っているものは次のうちどれか。
- 軟化剤は、ボイラー水中の硬度成分を不溶性の化合物(スラッジ)に変えるための薬剤である。
- 軟化剤には、炭酸ナトリウム、りん酸ナトリウムなどがある。
- 脱酸素剤は、ボイラー給水中の酸素を除去するための薬剤である。
- 脱酸素剤には、タンニン、亜硫酸ナトリウム、ヒドラジンなどがある。
- 低圧ボイラーの酸消費量付与剤としては、塩化ナトリウムが用いられる。
問17
ボイラーの蒸気圧力上昇時の取扱いについて、適切でないものは次のうちど れか。
- 点火後は、ボイラー本体に大きな温度差を生じさせないように、かつ、局 部的な過熱を生じさせないように時間をかけ、徐々に昇圧する。
- ボイラーをたき始めるとボイラー水の膨張により水位が上昇するので、2 個の水面計の水位の動き具合に注意する。
- 蒸気が発生し始め、白色の蒸気の放出を確認してから、空気抜弁を閉じる。
- 圧力上昇中の圧力計の背面を点検のため指先で軽くたたくことは、圧力計を損傷するので行ってはならない。
- 整備した直後のボイラーでは、使用開始後にマンホール、掃除穴などの蓋取付け部は、漏れの有無にかかわらず、昇圧中や昇圧後に増し締めを行う。
問18
ボイラーの水面測定装置の取扱いについて、誤っているものは次のうちどれ か。
- 水面計の蒸気コック、水コックを閉じるときは、ハンドルを管軸に対し直 角方向にする。
- 水面計の機能試験は、毎日行う。
- 水柱管の連絡管の途中にある止め弁は、誤操作を防ぐため、全開にしてハンドルを取り外しておく。
- 水柱管の水側連絡管の取付けは、ボイラー本体から水柱管に向かって上がり勾配とする。
- 水側連絡管のスラッジを排出するため、水柱管下部の吹出し管により、毎日1回吹出しを行う。
問19
ボイラーにおけるスケール及びスラッジの害として、誤っているものは次のうちどれか。
- 熱の伝達を妨げ、ボイラーの効率を低下させる。
- 炉筒、水管などの伝熱面を過熱させる。
- 水管の内面に付着すると、水の循環を悪くする。
- ボイラーに連結する管、コック、小穴などを詰まらせる。
- ウォータハンマを発生させる。
問20
ボイラーにキャリオーバが発生した場合の処置として、最も適切でないものは次のうちどれか。
- 燃焼量を下げる。
- 主蒸気弁を急開して蒸気圧力を下げる。
- ボイラー水位が高いときは、一部を吹出しする。
- ボイラー水の水質試験を行う。
- ボイラー水が過度に濃縮されたときは、吹出し量を増し、その分を給水する。
【表紙】二級ボイラー技師免許試験(令和3年10月公表問題)
令和3年10月公表問題
質問、誤字脱字等ありましたら、コメントいただけると幸いです。
ボイラーの構造に関する知識(問1-10)
ボイラーの取扱いに関する知識(問11-20)
燃料及び燃焼に関する知識(問21-30)
関係法令(問31-40)
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【問1-10】二級ボイラー技師免許試験(令和3年10月公表問題)
【ボイラーの構造に関する知識】
問1
伝熱について、誤っているものは次のうちどれか。- 温度の高い部分から低い部分に熱が移動する現象を伝熱という。
- 伝熱作用は、熱伝導、熱伝達及び放射伝熱の三つに分けることができる。
- 温度が一定でない物体の内部で、温度の高い部分から低い部分へ、順次、熱が伝わる現象を熱伝達という。
- 空間を隔てて相対している物体間に伝わる熱の移動を放射伝熱という。
- 高温流体から固体壁を通して、低温流体へ熱が移動する現象を熱貫流又は熱通過という。
問2
水管ボイラーと比較した丸ボイラーの特徴として、誤っているものは次のうちどれか。
- 蒸気使用量の変動による水位変動が小さい。
- 高圧のもの及び大容量のものには適さない。
- 構造が簡単で、設備費が安く、取扱いが容易である。
- 伝熱面積当たりの保有水量が少なく、破裂の際の被害が小さい。
- 起動から所要蒸気発生までの時間が長い。
問3
ボイラーに使用する計測器について、適切でないものは次のうちどれか。
- ブルドン管圧力計は、断面が扁平な管を円弧状に曲げたブルドン管に圧力が加わると、圧力の大きさに応じて円弧が広がることを利用している。
- 差圧式流量計は、流体が流れている管の中に絞りを挿入すると、入口と出口との間に流量の二乗に比例する圧力差が生じることを利用している。
- 容積式流量計は、ケーシングの中で、だ円形歯車を2個組み合わせ、これを流体の流れによって回転させると、流量が歯車の回転数に比例することを利用している。
- 二色水面計は、光線の屈折率の差を利用したもので、蒸気部は赤色に、水部は緑色に見える。
- マルチポート水面計は、金属製の箱に小さな丸い窓を配列し、円形透視式ガラスをはめ込んだもので、一般に使用できる圧力が平形透視式水面計より低い。
問4
ボイラーに用いられるステーについて、適切でないものは次のうちどれか。
- 平鏡板は、圧力に対して強度が弱く変形しやすいので、大径のものや高い圧力を受けるものはステーによって補強する。
- 棒ステーは、棒状のステーで、胴の長手方向(両鏡板の間)に設けたものを長手ステー、斜め方向(鏡板と胴板の間)に設けたものを斜めステーという。
- 管ステーを火炎に触れる部分にねじ込みによって取り付ける場合には、焼損を防ぐため、管ステーの端部を板の外側へ10mm程度突き出す。
- 管ステーは、煙管よりも肉厚の鋼管を管板に溶接又はねじ込みによって取り付ける。
- ガセットステーは、平板によって鏡板を胴で支えるもので、溶接によって取り付ける。
問5
次の文中の[ ]内に入れるAからCまでの語句の組合せとして、正しいものは1~5のうちどれか。
「ボイラーの胴の蒸気室の頂部に[ A ]を直接開口させると、水滴を含んだ蒸気が送気されやすいため、低圧ボイラーには、大径のパイプの[ B ]の多数 の穴から蒸気を取り入れ、蒸気流の方向を変えて、胴内に水滴を流して分離する[ C ]が用いられる。」
A | B | C | |
1 | 主蒸気管 | 上面 | 沸水防止管 |
2 | 主蒸気管 | 上面 | 蒸気トラップ |
3 | 給水内管 | 下面 | 気水分離器 |
4 | 給水内管 | 下面 | 沸水防止管 |
5 | 給水内管 | 下面 | 蒸気トラップ |
問6
鋳鉄製ボイラーについて、誤っているものは次のうちどれか。
- 蒸気ボイラーの場合、その使用圧力は0.1MPa以下に限られる。
- 暖房用蒸気ボイラーでは、重力循環式の場合、給水管はボイラー本体の安全低水面の位置に直接取り付ける。
- ポンプ循環方式の蒸気ボイラーの場合、返り管は、安全低水面以下150mm以内の高さに取り付ける。
- ウェットボトム式は、ボイラー底部にも水を循環させる構造となっている。
- 鋼製ボイラーに比べ、熱による不同膨張によって割れが生じやすい。
問7
ボイラーの吹出し装置について、適切でないものは次のうちどれか。
- 吹出し管は、ボイラー水の濃度を下げたり、沈殿物を排出するため、胴又はドラムに設けられる。
- 吹出し弁には、スラッジなどによる故障を避けるため、玉形弁又はアングル弁が用いられる。
- 最高使用圧力1MPa未満のボイラーでは、吹出し弁の代わりに吹出しコックが用いられることが多い。
- 大形のボイラー及び高圧のボイラーには、2個の吹出し弁を直列に設け、ボイラーに近い方に急開弁、遠い方に漸開弁を取り付ける。
- 連続吹出し装置は、ボイラー水の濃度を一定に保つように調節弁によって吹出し量を加減し、少量ずつ連続的に吹き出す装置である。
問8
ボイラーのエコノマイザに関するAからDまでの記述で、正しいもののみを 全て挙げた組合せは、次のうちどれか。
A エコノマイザは、煙道ガスの余熱を回収して燃焼用空気の予熱に利用する装置である。
B エコノマイザを設置すると、燃料の節約となり、ボイラー効率は向上するが、通風抵抗は増加する。
C エコノマイザは、燃料の性状によっては低温腐食を起こすことがある。
D エコノマイザを設置すると、乾き度の高い飽和蒸気を得ることができる。
- A, B, C
- A, C
- A, D
- B, C
- B, C, D
問9
ボイラーの自動制御について、誤っているものは次のうちどれか。
- オンオフ動作による蒸気圧力制御は、蒸気圧力の変動によって、燃焼又は燃焼停止のいずれかの状態をとる。
- ハイ・ロー・オフ動作による蒸気圧力制御は、蒸気圧力の変動によって、高燃焼、低燃焼又は燃焼停止のいずれかの状態をとる。
- 比例動作による制御は、オフセットが現れた場合にオフセットがなくなるように動作する制御である。
- 積分動作による制御は、偏差の時間積分値に比例して操作量を増減するように動作する制御である。
- 微分動作による制御は、偏差が変化する速度に比例して操作量を増減するように動作する制御である。
問10
ボイラーのドラム水位制御について、誤っているものは次のうちどれか。
- 水位制御は、負荷の変動に応じて給水量を調節するものである。
- 単要素式は、水位だけを検出し、その変化に応じて給水量を調節する方式である。
- 二要素式は、水位と蒸気流量を検出し、その変化に応じて給水量を調節する方式である。
- 電極式水位検出器は、蒸気の凝縮によって検出筒内部の水の純度が高くなると、正常に作動しなくなる。
- 熱膨張管式水位調整装置には、単要素式はあるが、二要素式はない。
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